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 リニア中央新幹線の建設工事をめぐるゼネコン大手4社の談合事件で、公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)で大成建設、鹿島、大林組、清水建設の4社に再発防止などを求める排除措置命令を出す方針を固めたことが、関係者への取材でわかった。談合で工事を受注した大林組と清水建設の2社には、計約43億円の課徴金納付命令も出す方針。

 公取委は20日までに処分案を4社に通知した。これに対する各社の意見を聴いたうえで結論を出す。

 この事件では、東京地検特捜部が2018年3月に4社を同法違反罪で起訴。起訴状によると、4社は14年4月~15年8月、リニア中央新幹線の品川、名古屋両駅の新設工事をめぐり、受注調整をしたとされる。

 関係者によると、公取委も両駅の工事での違反を認定したとみられる。課徴金は違反行為があった業務やサービスの売り上げを元に算出される。両駅の工事は大林組と清水建設が受注し、他の2社は売り上げがないため、課徴金の対象にならない見通し。課徴金額は大林組が約31億円、清水建設は約12億円とする方針だ。

 この2社は起訴前に違反を認め、課徴金減免制度に基づき公取委に違反を自主申告していた。このため、本来の課徴金からは減額されているとみられる。両社は公判でも起訴内容を認め、18年10月にそれぞれ2億円と1億8千万円の罰金刑が言い渡された。

 一方、大成建設と鹿島側は、19年2月に始まった公判で「現実的に受注可能な会社は限られ、そもそも競争が存在していなかった」などと否認している。来年3月に判決が言い渡される見通し。

 大成建設は「公取委の調査については、引き続き協力してまいります」、鹿島は「(公取委による)意見聴取で意見を申し上げる予定。現時点ではコメントできない」、大林組と清水建設は「調査中の事案なのでコメントは差し控える」としている。(田中恭太)