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 米司法省は20日、米グーグルが検索や検索広告での独占的な地位を使って競争を阻害したとして、ワシントンの連邦地裁に反トラスト法(独占禁止法)違反で提訴した。1998年に米マイクロソフトを提訴した反トラスト訴訟以来の大型案件で、GAFA(ガーファ)と呼ばれる巨大IT企業の規制は歴史的な節目を迎える。

 提訴の原告には司法省のほか、11の州も加わった。ローゼン司法副長官は20日の電話会見で、「競争を促さなければ次世代の技術革新の波に乗り遅れ、グーグルに続く次の企業を米国が生むことはできなくなる」と強調した。

 司法省は、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載するスマートフォンに、自社の検索アプリを標準設定させる取り決めをし、競争企業を排除したことの違法性を訴えている。こうした設定を可能にするため、オンライン広告で集めた巨額の資金を使い、スマホメーカーへの支払いに充てたことも問題視した。

 グーグルやフェイスブックは消費者には利用料が無料の検索サイトなどとして認識されており、独占の弊害が感じられにくい。こうした事業モデルへの反トラスト法の適用の動きは低調だったが、19年、司法省は調査を本格化させ、州の規制当局とも連携して提訴に向けた検討を進めてきた。グーグルへの提訴では争点を比較的絞り込んだが、訴訟は長期化も見込まれる。グーグルは提訴を受け、ツイッターで「人々がグーグルを使うのは自らそう選んだ結果であって、強いられたからでもなく、ほかに選択肢がないからでもない。今日の提訴は大きな欠陥がある」と反論した。

 米下院司法委員会は今月6日の報告書で、GAFAに対し事業分割などを含む提言を打ち出していた。(ワシントン=青山直篤)