第5回米大統領選がわかる映像作品 町山智浩さんが選ぶ5本

有料記事アメリカ大統領選2020

清水大輔
[PR]

 4年に1度のアメリカ大統領選挙が11月3日に行われます。トランプ大統領とバイデン前副大統領の決戦の行方はもちろんですが、新型コロナウイルスへの対応や人種差別をめぐる動き、それに初めて誕生するかもしれない女性副大統領など、注目点は様々です。一方で、複雑なアメリカの現状を把握するのはなかなか簡単ではありません。そこで、アメリカ在住で自ら取材も続けている映画評論家の町山智浩さんに聞きました。肩ひじを張らずに楽しみながら、アメリカのいまを理解する方法はありませんか?―― 町山さんの答えはこうです。「まずはこの映像5作品を見てください」

 ――なかなか理解が難しいものの一つに、そもそもトランプ氏の言動があるのではないかと思います。過激な発言や政敵への批判を繰り返す個性的な人物像はどう形作られたのでしょうか。

 そんな彼を理解する上で、ぜひ見てほしいのが映画「困った時のロジャー・ストーン」(2017年)です。長年、共和党のロビイストをしていたロジャー・ストーン氏を描いたドキュメンタリー作品です。「政治的ヒットマン(暗殺者)」を自称し、政敵についてデマを拡散させたり偽情報を操ったりしてアメリカ政治に影響を与えてきた人物像が描かれています。彼がニクソン、レーガンといった歴代の共和党出身の大統領誕生に影響を与えた裏舞台が、当事者たちへのインタビューを通じて明かされています。

 ――ストーン氏はトランプ氏の長年の友人で、2016年の大統領選では陣営の選挙顧問を務めていました。共和党の歴代大統領を誕生させてきた人物がトランプ氏の背後にいたというわけですね。

 トランプ氏はよく「サイレン…

この記事は有料記事です。残り5420文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(春トクキャンペーン中)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

春トク_2カ月間無料
アメリカ大統領選2020

アメリカ大統領選2020

共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領の2候補によって争われる11月3日のアメリカ大統領選。最新の発言や取材から、両候補の動きを追います。[もっと見る]

連載そこが気になるアメリカ大統領選(全13回)

この連載の一覧を見る