拡大する写真・図版受精卵を育てる培養液を準備する胚培養士=神戸市中央区、矢木隆晴撮影

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 菅義偉首相が、不妊治療の保険適用拡大の検討を指示しています。不妊に悩む夫婦は6組に1組と言われる中、多額な治療費がかかる不妊治療を考えているカップルにとっては朗報です。ただ、課題はないのでしょうか。出産ジャーナリストの河合蘭さんが寄稿しました。

体外受精、1回70万円以上も

 「不妊治療への保険適用」が子どもを産みたい人たちの期待を集めています。私も、経済力がある人しか効果的な不妊治療が受けられない現状は、どう考えてもおかしいと感じてきました。

 不妊治療は排卵に性交のタイミングを合わせる「タイミング法」、子宮に精子を届ける「人工授精」、そして卵子を体外に取り出し培養室で受精させた受精卵(胚(はい))を子宮に戻す「体外受精」の3段階に分かれています。

 この三つのうち、圧倒的に妊娠率が高いのは体外受精です。しかし、これが高額なので大きな負担になっているのです。

 よく30万~50万円と言われますが、実際には準備段階で使用する薬剤などにもかなりお金がかかることがあります。胚を戻すまでの料金をトータルで計算すると、有名クリニックでは70万円、もしくはそれ以上かかることも珍しくありません。

 保険適用されれば、治療費の負担が減るメリットがあることはその通りです。しかし不妊治療に従事する医師たちの話を聞くと、体外受精を保険診療で行うのは、かなり難しそうです。異口同音に出てくるのは「体外受精に使用する薬剤や機械のほとんどは、日本で保険適用を受けていない」という指摘です。

 保険診療では、国が保険診療で…

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