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 陸上女子100メートル障害で日本選手権6回優勝を誇る木村文子(あやこ)選手(32)が広島大大学院に10月1日付で入学し、21日、同大で会見を開いた。来年の東京五輪を目指しつつ、選手マネジメントというセカンドキャリアを見据え、スポーツ心理学の観点から選手を取り巻く人的な環境を研究していくという。

 木村選手は広島市出身。エディオン女子陸上競技部に所属し、2012年のロンドン五輪に出場。17年の世界選手権では、日本女子で初めて準決勝に進出した。

 東京五輪が予定されていた今年で引退するつもりだったが、延期となり、モチベーションの維持やピークの合わせ方に悩んだという。一方で、新型コロナウイルスの影響で練習拠点が県内に限られ、高校生や大学生とふれ合う機会が増えた。自己ベストを出して喜ぶ学生の姿に、選手としての原点を見つめ直したという。「いま、自分にできることを毎日積み重ねる考え方に発想を変えた」

 引退後のキャリアも同時に考え始め、「選手をサポートする側」を目指すという。これまでの競技生活で、選手と数多くのスタッフとの関わり方や関係性次第で、選手のパフォーマンスにも大きな影響を及ぼすと実感している。「自分の経験だけではない(研究による)知識も添えて、次世代の選手に伝えていけたら」と語った。

 木村選手は競技生活と両立しながら、週1~2回、通学する。指導する関矢寛史教授は「ほかの学生にも非常に刺激になる」と歓迎していた。(北村浩貴)

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