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 来年2月から稼働を予定している山形大学医学部付属病院(山形市)の「東日本重粒子センター」2階部分の内装工事が完了し、20日に報道陣に公開された。同市の東北芸術工科大学がデザインを手がけ、「宇宙への旅」をテーマに近未来的な空間に仕上げた。「がん治療に向かう患者の勇気を後押ししたい」という。

 センターは、がんの放射線治療の一種、重粒子線がん治療を受けられる施設としては、北海道・東北地方では初めてとなる。

 内装のデザインは、2017年度から同病院内の案内表示のリニューアルを手がける芸工大グラフィックデザイン学科長の原高史教授らが担当。最先端の医療技術を提供するセンターを「宇宙船」に見立て、重粒子線治療という「旅」から生還するというコンセプトで構想したという。

 同病院の本館とセンターをつなぐ66メートルの渡り廊下の壁面にはDNAの二重らせん構造などをあしらい、宇宙船に乗り込むイメージをカッティングシートなどで演出。センター受付やトイレの案内表示にも宇宙服やロケットのイメージを盛り込んだ。診察室と待合スペースの案内表示の字体も「正確性」「先進性」を連想させるフォントをそれぞれ使い分けたという。

 欠畑誠治・副病院長は20日の記者会見で「不安と希望を抱えて病院を訪れる患者に、少しでも前向きな気持ちになってもらえたら」。原教授は「(センターへの)長い廊下を歩きながら、元気に帰ってくるんだと思える空間をつくることを目指した」と話した。(西田理人)