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 来春採用の教員試験について、埼玉県内の公立小学校(さいたま市を除く)の志願者ベースの倍率が前年度と同じ2・8倍、受験者ベースでも2・5倍(前年度2・6倍)で、記録の残る1998年度の実施以降、いずれも過去最低だったことが、県教育局のまとめでわかった。同局は倍率が「3倍」を下回ると、「教員の質の低下が懸念される」としており、危機感を募らせている。

 県教育局によると、来春採用の教員試験については、今年7~9月に実施。志願者ベースでみると、小学校は1990人(前年度比129人減)。中学校は2056人(同47人減)で倍率は4・8倍(前年度5・7倍)。高校は1606人(同178人減)で倍率は8倍(同7・4倍)だった。特別支援学校などを含めた全体の志願者数は計6587人(同345人減)で倍率は4・2倍。

 実際に受けた受験者ベースでみても、小学校の受験者は1872人(同159人減)で減り幅も大きい。中学校は1944人(59人減)で、倍率は4・2倍(同5・3倍)。全体では6107人(同405人減)で、記録の残る1998年度以降、過去最低の3・7倍(同4・0倍)だった。

 高田直芳・県教育長は15日の記者会見で、教員試験の受験者が減少していることについて、「非常に危機的な状況だと思っている。原因を分析して、対策を練らなければいけない」と話した。

 教員を目指す学生らが減っている傾向はここ数年続いており、顕著なのが小学校の志願者数の減少だ。

 同局教職員採用課は「『先生の労働環境はブラックだ』というイメージが学生を敬遠させているようだ」と分析する。ここ数年、民間企業の採用が好調だったことも影響したとみている。

 実際、長時間労働は常態化していた。同局が2016年度に公立小中学校を対象にした調査によると、残業が「過労死ライン」とされる月80時間を超えた教職員の割合は、小学校で23・5%、中学校で31・7%だった。

 文部科学省によると、地域差はあるものの、教員採用倍率の低下は全国的な傾向だ。大量に採用された世代が定年退職を迎える見通しがあるにも関わらず、新規採用を抑えてきたことや、特別支援学級の増加で採用数が増えていることなどが背景にあるという。文科省の担当者は「不合格者が少ないから翌年再志願する人も減っている。教員の質の確保について危機感はある」と話す。

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