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 来夏の東京五輪・パラリンピックに向け、日本財団ボランティアサポートセンター(ボラサポ)は22日、都市ボランティアが活動中、新型コロナウイルスに感染しないようにするための提言を発表した。会場がある自治体は今後、提言などを参考に具体的な対策を検討していく。

 提言は、ボランティアと自治体間の情報交換やオンライン交流が重要と強調。マスクを外して食事をする休憩時間など、感染リスクが高まる場面で管理を徹底することや、車いす使用者も手が届く高さに消毒液を設置するなど、多様性に配慮した対策を求めた。

 都市ボランティアは会場がある11都県市がそれぞれ募集。大会中、4万人超が会場周辺の案内や清掃などに当たる予定だ。自治体から感染対策の問い合わせを受けたボラサポが、活動場面ごとにリスクを検証。その後、専門家に聞き取って提言をまとめた。

 提言は今後、各自治体が都市ボランティアと共有していく。座長を務めた文教大の二宮雅也准教授(43)は「今回の提言は五輪・パラだけでなく、災害現場でも応用できる要素がある。大会によって生まれたレガシーにしてもらいたい」と話した。

 提言の詳細は次の通り。 ボランティアと自治体の定期的なコミュニケーションの実施▽基本的な感染症予防対策の徹底およびボランティアや来場者の多様性に配慮した対策の実施▽休憩時間などの感染リスクが高まる場面におけるマネジメントの徹底▽感染症予防対策と機運醸成の両立▽ボランティアの健康増進対策▽安心してボランティアに参加できるための保証▽ボランティアメンバー間でお互いを守り合う気持ちの醸成。(山本亮介

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 東京五輪・パラリンピックに関わることは楽しみだけれど、新型コロナウイルスの状況が不安――。都市ボランティアを対象にした東京都のアンケートで、約8割がそう感じている実態が浮かび上がった。

 アンケートは、大会会場の外で道案内などをする都市ボランティアに登録している3万486人を対象に、インターネット上などで8月10~31日に実施。1万3480人から回答を得た(回答率44・2%)。

 「大会について心配なことは」と尋ねたところ、来夏に延期された大会期間中の「新型コロナウイルスの状況」が79%で最多だった。「延期による活動気運への影響」(49・3%)、「暑さなど体力に関すること」(42・1%)と続いた。

 一方、「楽しみにしていること」には「多くの観客とコミュニケーションできること」が74・1%で最も多かった。「大会の盛り上がった雰囲気を感じられること」が67・6%、「東京や地域の魅力を発信できること」が49・5%だった。

 都は都市ボランティア登録者を対象に、冬ごろにオンラインでの研修を行う予定。その後、実際に参加するかどうかの意向調査をするという。(軽部理人)