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 核兵器の保有や使用を禁じる核兵器禁止条約をめぐり、米国がすでに批准した複数の国に対し、批准を取り下げるよう求める書簡を送っていたと、AP通信が21日に報じた。条約発効の条件となっている50カ国・地域の批准が迫る中、反対する米国が批准国に圧力をかけたとみられる。

 AP通信によると、米国は書簡で、核保有国と北大西洋条約機構(NATO)の加盟国が、条約について「反対の立場で一致している」と表明。「核兵器の検証と軍縮についての時計の針を戻すもので、核不拡散条約(NPT)を脅かす」と主張しているという。

 条約の採択に貢献した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)はツイッターで、「トランプ政権による前代未聞かつ投げやりな試みだ」と批判。「いじめや圧力にかかわらず、世界中で条約への賛同が広がっている」と記した。

 核兵器の開発や製造、保有、使用を許さない核兵器禁止条約は2017年7月に採択され、これまでに47カ国・地域が批准した。50カ国・地域に達した90日後に発効する。23日には少なくとも1国が新たに批准する見通しで、さらに複数の国が早期の批准に意欲を示している。(藤原学思)