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 米大統領選に向け22日にあった、共和党のトランプ大統領と民主党のバイデン前副大統領による2回目のテレビ討論会は、初回と打って変わって、議論がスムーズに進んだ。相手候補の発言中にマイクのスイッチを切る措置と合わせ、司会役だったNBCテレビのアンカー、クリステン・ウェルカー氏による質問や進行が効果的だったと、称賛する声が上がった。

 9月29日にあった1回目の討論会では、トランプ氏がバイデン氏の発言を遮り続け、司会役だったFOXニュースのクリス・ウォレス氏が制止しようとしても、振り切った。このため22日は、各テーマの冒頭で1人の候補が話す2分間、もう1人のマイクのスイッチを切るルールが導入された。両氏が自由に発言できる部分でも、脱線しそうになるとウェルカー氏は「10秒で話して」「次の議題に移ります」などと進め、発言の妨害は大幅に減った。

 ウェルカー氏は、人種問題などについても質問を鋭く切り出し、議論を深めた。黒人であるというだけで警察の尋問を受けやすいといった「構造的な人種差別」に言及し、「どうして黒人の親たちが子どもを心配するか理解しているか」と問いかけた。バイデン氏の次男がウクライナ企業の役員を務めたことについても、「振り返れば、不適切か非倫理的だったと思うか」と切り込んだ。

 米大統領候補のテレビ討論会は、テレビ局のアンカーらが務めるのが恒例。ウェルカー氏はホワイトハウスを担当する記者でもあり、トランプ氏は討論会に先立って、「彼女はいつもひどく、不公平だ」とツイートしていたが、討論会の途中では「今までのところ、運営にとても敬意を表する」と評価した。ツイッターでは、保守系のコメンテーターらからも「素晴らしい仕事をしている」との意見が相次いだ。(渡辺丘)