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 鳥取県智頭町の森林セラピーが人気だ。新型コロナウイルスの感染拡大に対応する医療関係者や、外出を控えている一般の人に利用してもらおうと、同町が県内在住者に限って無料体験の受け入れを始めて3カ月が経つが、今月に入って申し込みが相次ぎ、先着300人の枠が埋まった。

 森林セラピーとは、癒やし効果が科学的に検証された森林浴のこと。ストレスホルモンの減少や心理的緊張の緩和が期待できる。無料体験は7月下旬からスタート。同町芦津の芦津渓谷をガイドの案内で歩き、五感を使って森の力を感じたり、体に取り入れようとしたりする。半日コースで、通常は8千円のガイド料(4人で参加なら1人2千円)が必要だ。

 15日は鳥取市から2組4人が参加した。全員60代で森林セラピーに興味があり、情報誌を見て知った。会社員男性(63)は「普段通り暮らしていたが、コロナで広島にいる孫に会えない」、妻(59)は「気分転換になると思って応募しました」と話す。

 町観光協会森林セラピー基地マネジャーの岡垣祐子さん(60)がガイドを務め、約1・5キロ先の東屋(あずまや)へ。途中、「ジャゴケ(蛇苔)」など生き物の名前がついたコケを見たり、目を閉じて川のせせらぎの音に耳を澄ませ、森のにおいをかいだりした。参加者らが深呼吸する時には、岡垣さんが「木々がつくり出した新鮮な酸素が充満しています。(体の中の)空気を入れかえます」と説明した。

 約2時間半後に東屋に到着。参加者らは「緑がすごくきれい。気持ちよかった」「疲れない。せせらぎの音がいい。癒やされているのかなと思う」と話していた。

 岡垣さんによると、今月中旬に応募が定員の300人に達した。岡垣さんは「年明けまでかかると思っていたが、一気に増えた。SNSや口コミで広がったことが大きい。森林セラピーに興味のある方が結構いることがわかった。コロナ疲れを癒やしに来ませんか」。最後の無料体験受け入れは11月中旬になる。(石川和彦)

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