[PR]

 徳島県三好市池田町のうだつの残る町並みで開かれた「うだつマルシェ」の10年の歩みを振り返る動画を実行委員会が作成し、公開している。新型コロナウイルスの影響で今年は開催の見通しが立っていないが、実行委のメンバーは「再開に向けて、これまでの歩みを知ってもらいたい」と話している。

 うだつマルシェは2011年、旧街道沿いにうだつのある古い家屋が残る本町通りで、この町並みに住んでいた元小学校長の黒木公子さんらの呼びかけで始まった。地域おこし協力隊として三好市に着任した若い世代も運営に加わった。

 毎年2月に開かれる「四国酒まつり」や、毎年8~9月に阿波池田青年会議所が開く「JCわくわくフェスタ」などに合わせて開催されるようになり、昨年までに計21回を数えた。最盛期には、四国をはじめ各地の手作りの食べ物や雑貨などを販売する100店以上が並び、子育て中の母親らを中心に人気を集めた。

 今年2月には22回目の開催が予定されていたが、コロナ禍で四国酒まつりとともに中止になった。また、実行委が活動拠点にしてきた、古民家を活用したシェアカフェ「スペースきせる」がJR四国の簡易宿泊施設に改装された。長く実行委員長を務めてきた黒木さんが6月に83歳で急逝したこともあり、再開のめどはたっていないという。

 そんな中、これまでの歩みを振り返り、再開への道を模索しようと動画づくりの話が持ち上がった。

 現在の市の地域おこし協力隊、田中隼さん(30)が撮影を担当。運営を支えた協力隊の元メンバーや、マルシェの呼び物となった「うだつちんどん」の出演者らにインタビューし、「History of うだつマルシェ~三好市地域おこし協力隊と歩んだ10年~」と題した16分余りの映像にまとめた。

 イベントの草創期から協力隊として中心メンバーだった吉田絵美さんは動画で「マルシェを開くことで本町通りに人の流れができ、廃業した旅館にサテライトオフィスができるなど古い建物が見直された」と話している。

 田中さんは今回の取材で移住者にとっては、マルシェに出店することで地域の人々に広く知られ、打ち解ける機会にもなっていたと感じたという。

 動画は、うだつマルシェのホームページ(http://kirari-honmachi.ciao.jp/別ウインドウで開きます)で公開している。これまでに出店した11店を約3分ずつ紹介した動画もある。

 実行委の元木香織さん(42)は「これまでのような形での継続は難しいと思うが、再開を望む声も寄せられている。もう一度開きたい」と話している。(福家司)

関連ニュース