[PR]

 高松地検の新しい検事正になった佐藤美由紀氏(60)が朝日新聞の取材に応じた。着任から1カ月が過ぎた任地の印象を踏まえ、「瀬戸内海や島など自然が豊かで、人もあたたかい。日々の穏やかな日常を守っていきたい」と語った。

 佐藤氏は群馬県出身。東京地検公判部長や最高検検事などを歴任し、仙台高検次席検事から9月14日付で着任した。

 印象に残る事件に駆け出しのころに担当し、出会った夫婦を挙げた。覚醒剤の使用容疑で逮捕された夫婦を本気で叱りつけた。夫婦は深く反省し、公判後に訪ねて来て「二度とやりません」と更生を誓った。人生をやり直そうと思ってくれたことをうれしく感じ、「この気持ちを忘れてはいけないと思った」という。

 香川県内では今年、人口10万人当たりの交通事故による死者が全国ワーストペースで増えている。佐藤氏は「交通違反も多い。違反を繰り返させないように、適切に対処していきたい」と話した。

 2018年には善通寺市から東京都に転居し、両親からの虐待などで船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)が死亡した。今年9月には、高松市で幼い姉妹2人が車中に長時間放置されて死亡し、母親が逮捕、起訴された。

 子どもが犠牲になる事件に関連し、佐藤氏は「香川の検察は関係機関との連携に先駆けて取り組んでいる。今後も保護者を逮捕、起訴した後の児童の生活も見据え、協力して対処していきたい」と述べた。(長妻昭明)

関連ニュース