[PR]

 「核のごみ(原発から出る高レベル放射性廃棄物)」を地下深くに埋める「地層処分」を研究する、日本原子力研究機構の幌延深地層研究センター(北海道幌延町)の新たな掘削方針が波紋を呼んでいる。道と幌延町は23日、研究状況を点検する会議でその意図を機構側に確認。2028年度までとしている研究期間が延長されることがないよう強く求めた。

 機構は8月末の会議で、現在の地下350メートルより深い、地下500メートルまで掘り進めて試験を行う意向を示した。技術を確立するため必要だとされたが、今年度の研究計画には含まれていなかった。

 道は昨年末、センターでの研究期間について、28年度まで延長することを受け入れることを表明したばかり。このため道側からは「延長を行ったこととの整合性を説明してほしい」など疑問の声が上がった。道環境・エネルギー局の佐藤隆久局長は16日の会議で「現在の研究期間で収まるかが重要だ」と述べ、機構の山口義文研究センター所長は「協定を順守し、期間を通じて研究を終えられるようにしっかり取り組む」と応じた。

 さらに23日の会議で佐藤局長は「500メートルまで掘り進めることのよしあしではなく、道民への情報発信のためにもきちんとご説明いただきたい」と改めて機構側に求めた。

 今年度に予定された確認会議は今回で終了する。道は当面はこれ以上の対応は求めず、今後の機構の研究計画をみて、来年度の確認会議で改めて対応を判断する。佐藤局長は会議後、「500メートルに掘り進めることで研究期間が延びる場合は(来年度の研究計画が)認められない可能性もある」と話した。

 市民による「核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会」など道内6団体は22日、センターの500メートルまでの掘削案について、研究期間の延長につながることを理由に、道に受け入れないよう申し入れた。(原田達矢)

関連ニュース