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 核兵器の開発や保有、使用などを幅広く禁じる核兵器禁止条約の批准国・地域が49に達し、発効条件まであと1に迫った。カリブ海のジャマイカ、太平洋のナウルの両島国が23日、批准書を国連に寄託した。

 核禁条約は50カ国・地域が批准手続きを終えてから90日後に発効する。これまで批准手続きを終えた国のほかに、中米ホンジュラスが9月下旬に国内議会の手続きを終えており、同国国連代表部によると、近く国連に寄託する見込みとなっている。そのため、2017年7月に国連で採択された条約は、早ければ来年1月にも発効される。

 23日は、条約推進国や市民団体がオンライン上で「核兵器禁止条約―核軍縮におけるゲームチェンジャー」と題した会合を開催。広島出身の被爆者、サーロー節子さん(88)=カナダ在住=は発効が近づいたことについて「世界中の数万人が一緒になってここまできた。強い連帯感を覚えている。核兵器の終わりの始まりだ」と述べた。

 一方、核禁条約は核保有国の支持を得られていないほか、「核の傘」の下の国々も入っていない。日本政府関係者は23日、「核なき平和な世界をめざすというゴールは一致しているが、安全保障戦略上、現時点で入る可能性はない」と断言。発効から1年以内に実施される締約国会議にオブザーバーとして参加するかについても「検討中だ」と明言を避けた。(ニューヨーク=藤原学思)