億稼ぐ「宝石」、廃棄のピンチ バイヤーに訴える新手段
杉山歩
「泳ぐ宝石」とも呼ばれ、海外で人気のニシキゴイ。例年秋は高額取引のシーズンだが、新型コロナウイルスの影響で海外輸送やバイヤーらの産地訪問が激減し、ピンチを迎えている。ニシキゴイ発祥の地で、最大産地でもある新潟県中越地方では、生産者団体が初めて販売サイトの開発を始めるなど事態打開へ動いている。
16年前の中越地震で大きな被害を受けた新潟県長岡市山古志(旧山古志村)を中心に、約80枚の「野池」でコイを育てる平沢和寛さん(32)はこう漏らす。
「秋のコイは大きいので、売れなかったら池に収容できない。下手したら廃棄するしかない」
県内に養鯉(ようり)業者は…