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 米国との技術覇権争いが激しさを増すなか、中国指導部が11月に迫る米大統領選の結果に目をこらしている。トランプ政権との歩み寄りは困難とみて再選の衝撃に備える一方、バイデン前副大統領が勝っても関係の大幅改善は難しいと分析。対立の長期化を覚悟する。

「米国の一部の政治家は我々の死を望んでいる」

 米国による中国のハイテク製品の排除が激しさを増した7月、中国通信大手・華為技術(ファーウェイ)の任正非最高経営責任者(CEO)は、大学関係者との交流会でこう述べた。

 大統領選が近づくにつれ、技術覇権をめぐる米中の対立は熾烈(しれつ)さを増すばかりだ。9月、トランプ政権が中国最大の半導体受託メーカー、中芯国際集成電路製造(SMIC)への輸出規制強化に踏み切った衝撃は大きかった。

 華為はスマホなど主要製品に使う半導体の生産をメーカーに委ねてきたが、委託先の台湾積体電路製造(TSMC)などが米国の圧力を受け、安定調達が見通せなくなった。対策としてSMICへの委託を拡大しようとしていた矢先に先手を打たれたのだ。半導体の製造装置や材料の技術は今なお米国が優位で、SMICも米国製に頼らざるを得ない弱みにつけ込まれた。

 華為の郭平・輪番会長は9月の会見で「在庫は十分にある」と強調したが、数カ月で底を突くとの観測もある。華為の通信事業が滞れば、膨大な下請けや取引先を含めその影響は中国全体に及びかねない。

 圧力はそれにとどまらない。ロイター通信は、米国務省が中国の巨大ネット金融「アント・グループ」への制裁を検討するよう提案したと伝えた。中国アリババ集団傘下でオンライン決済の支付宝(アリペイ)などを手がけるアントは、上海と香港の両証券取引所に上場申請中で、過去最大規模の資金調達を見すえる。本当に踏み切るかは不透明だが、次世代の経済力のカギを握る「フィンテック」分野で世界的な覇権を狙うアントの行方は、中国の発展戦略にも影響しかねない。

 「いかなる国との冷戦も戦争も考えていない。交渉で紛争を解決する」

 習近平(シーチンピン)国家主…

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