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 胃がんの中でも治療が難しいタイプのがん細胞を血液で見つけることに成功したと、大阪市立大の研究グループががん研究の専門誌で発表(http://dx.doi.org/10.1111/cas.14654別ウインドウで開きます)した。早期の発見や、開発中の新薬を使うかどうかの判断に使えるようになる可能性があるという。

 一般的な胃がんよりも治療が難しいスキルス胃がんや胆管がんのうち、1~2割は細胞表面にある「FGFR2」というたんぱく質の異常によって、がん細胞の増殖が起きているとされる。

 研究グループは同市大病院で治療を受けた胃がん患者に協力してもらい、血液の提供を受けた。そして、「FGFR2」にくっつく抗体という別のたんぱく質を使い、血液中に漂っているがん細胞をとらえる技術を開発した。FGFR2が血中で見つかった患者は、見つからなかった患者よりもがんが再発しやすかった。

 FGFR2は早期がんの段階でも血中に現れることがあり、血液を調べることで早期発見につなげられる可能性があるという。

 現在、FGFR2の働きを邪魔する新しい分子標的薬の開発が国内外で進んでいる。いまは手術などで採取したがん組織を調べ、FGFR2が見つかれば薬を使うといった判断をしている。チームの八代正和・研究教授は「さらに研究を続け、血液を見るだけで判断できるようにしたい」と話す。(田村建二)

田村建二

田村建二(たむら・けんじ) 朝日新聞編集委員

1993年朝日新聞入社。福井支局、京都支局、東京本社科学部、大阪本社科学医療部次長、アピタル編集長などを経て、2016年5月から編集委員。