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悩みのるつぼ(相談者)

 20代男性です。こんなささいな悩みはお門違いかもしれませんが、ぜひ聞いてみたいことがあります。

 私は今年社会人となったばかりで、入社直後は慣れない環境でストレスを抱えていました。そんな時、友人に相談して非常に助けられたことから、そうした友人たちに非常に感謝し、彼らとの友情を大切なものだと思いました。この時、私は彼らを心から「愛している」と思ったのですが、後から思うとどうも感覚と言葉がしっくりかみ合っていない気がしました。

 もちろん恋愛感情はありませんし、友人愛という言葉はあるのですが、彼らを○○しているという形で表現しようと思ったとき、うまく言葉にできません。「好き」「好ましく思う」という表現も、単純な好き嫌いの問題ではないので違うような気がします。

 私が実際彼らに感じたのは、相手への尊敬であり、親身になってくれたことへの感謝であり、そうしてくれる彼らの善性を尊く美しいものだと思うことです。また同時に彼らのような良き友人に自分なりに尽くしたい、力を貸してあげたいという使命感、友情全般に対する忠誠心のようなものも感じました。

 これらの気持ちを同時に抱えているのですが、これらを表現するためにはやはり「愛している」という動詞を使うしかないのでしょうか。

回答者 社会学者・上野千鶴子さん

 こういう質問、「悩みのるつぼ」向きですねえ。どうでもよいけど、ご本人にはどうでもよくない「不要不急」な悩み。好きです。

 ことばは生(なま)もの、変化します。日本人はこれまでめったに「愛する」って口にしなかったものですが、英語圏に行くと、「スウィーツが大好き」とか「あなたと映画に行きたい」とか表現するのに、ラブという動詞が多用されます。安売りされすぎて、値打ちが下がるぐらいです。

 人によっては、生涯「愛してる…

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