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 日立製作所は26日、社内の手続きに必要な押印を来年度中に全廃すると発表した。コロナ禍で在宅勤務の社員が増えており、押印のために出社することがないよう電子署名などに切り替える。使う紙の量をこれまでより7割ほど、A4用紙換算で年間5億枚分減らすこともめざす。

 社内の申請業務を見直し、インターネット上で完結するシステムをつくることで、ハンコがいらない仕組みに変える。取引先とも押印の必要性を話し合う。

 日立グループは上場子会社を除く国内従業員が約13万人いて、これまで年間7億枚相当の紙を使ってきた。押印の廃止や在宅勤務の普及によって、2020年度は7割減の2億枚相当にとどめる目標も掲げた。

 「脱ハンコ」は政府が後押しし、官公庁では見直しが進む。企業では飲料大手のサントリーホールディングスが、22年までに社内外での押印の大半をデジタル化すると表明している。ヤフーやメルカリ、LINEなどIT企業では電子署名を取り入れている。重厚長大産業の代表格の日立が脱ハンコを宣言することで、ほかにも広がるきっかけになりそうだ。(小出大貴)