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 華やかな天平美術とそれを継承した名品を紹介する特別展「天平礼賛」(朝日新聞社など主催)が27日、大阪市天王寺区の市立美術館で始まる。格調高い王朝文化や仏教芸術が時代を超えて競演する。

 国際色豊かな天平文化は奈良時代に花開き、その美意識や信仰は後世の創作に大きな影響を与えた。正倉院に残されていた染織品や仏教芸術から、いにしえの美に魅せられた近代絵画まで、1300年にわたる美の潮流を国宝5件、重要文化財23件を含む約120件でたどる。

 かつて一緒に並んでいたとみられる如来と菩薩(ぼさつ)の坐像(ざぞう)は8世紀の祈りを今に伝え、正倉院裂(ぎれ)の精緻(せいち)なデザインは宮廷生活の面影をしのばせる。鎌倉の仏師快慶による執金剛神立像(しゅこんごうじんりゅうぞう)や、藤島武二ら明治期の画家が手がけた作品には天平への憧憬(しょうけい)があふれる。

 同館の児島大輔学芸員は「天平の名品を礼賛し続けた豊かな歴史と文化を体感してほしい」と語る。

 12月13日まで。月曜と11月24日は休館(11月2、23日は開館)。一般1500円、高大生1200円。大阪市総合コールセンターなにわコール(06・4301・7285)。(編集委員・中村俊介