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 東京電力福島第一原発事故の影響で、二本松市に避難を続ける浪江町立津島小学校に通う6年の須藤嘉人君(12)は23日、町の名物「なみえ焼そば」作りに初挑戦した。

 例年、同校では同じく町から市内に避難した飲食店に行き、なみえ焼そばの歴史や作り方などを学ぶ。今年は新型コロナウイルスの影響で中止になり、代わりに、自分で作り、先生たちに振る舞うことにした。

 極太麺と豚肉、もやしを炒め、濃厚ソースを絡めた。「普通の焼きそばは作ったことがあるけど、なみえ焼そばを作るのは初めて」と話す嘉人君。「具材が少なくて簡単」と、手際良く調理し、盛り付けた。

 ボリューム満点の焼そばをほおばり、「ソースが甘じょっぱくて、おいしい。この太麺も、前に作った普通の焼きそばの細麺も両方好き」と話した。

 丹治豊一郎教頭(50)は「食文化を通じ、ふるさとの人とつながってほしいという願いを込めた授業の一環。地理的に離れて暮らしても、体験を通して浪江の人や良さを知り、その経験を将来の嘉人君の生き方や考え方に反映させてくれることを期待している」と話す。

 お手製のなみえ焼そばは先生たちから「おいしい」と大好評。「お粗末様でした」。嘉人君の顔は誇らしげだった。(力丸祥子)

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