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 新型コロナウイルスが、地域の防犯活動にも影響している。参加者の多くが、感染後の重症化率が高いとされる高齢者で、人が集まる催しが見送られているためだ。警察側はリモートイベントなどに置き換えているが、インターネットに不慣れな高齢者が多く、もどかしさが募る。(国方萌乃、茶井祐輝)

 「特殊詐欺がまだまだはやってますから、気いつけんとあかんよ」。今月20日、大阪府泉大津市で活動する防犯ボランティア団体「SAF(サフ)」代表の小出水(こいずみ)啓子さん(70)は知人の女性(71)宅を訪れ、「振り込め詐欺に注意!」と書かれた通帳ケースを手渡した。11~20日に全国であった地域安全運動の一環だ。

 受け取った女性が「こうやって直接言ってもらえると身近に感じます」と話すと、小出水さんは笑顔で、「やっぱり実際会って呼びかけた方がええなあ」。

 60~80代の女性約40人からなるSAF。昨年まで毎年、運動期間中には住民の前で防犯を呼びかけるオリジナルのよさこい踊りを披露してきた。70種類のレパートリーを持つよさこいは、見ているお年寄りもつられて踊りだす。地元でも人気のグループだ。

 だが、メンバーの多くが70代以上で新型コロナへの感染の懸念もあることから、今年6月に活動を停止し、週に1度のよさこいの練習もやめている。「感染は怖い。でもみんなに全然会えないのは寂しい」と小出水さんはうつむく。

 府警泉大津署は今年の期間中、SAFのよさこいの催しはせず、通帳ケース計1500枚を配ることなどにとどめた。近藤亮治署長は「催しは防犯を呼びかけるのに大切だが、感染の可能性から断念した」と残念そうだ。

 府警は昨年、地域安全運動の期間中に老人ホームや小学校での防犯教室や防犯訓練を739回行い、地域住民と警察官によるパトロールには約1万6千人が参加した。だが今年は多くの人が集まる催しはとりやめた。全国でも、奈良県で安全運動の県民大会を中止にしたほか、各地で運動の規模が大幅に縮小された。

ネット接しない高齢者に届かず

 人を集めずに防犯の呼びかけを…

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