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 ANAホールディングス(HD)は27日、未定としていた2021年3月期決算の業績予想で、最終的なもうけを示す純損益が5100億円の赤字になる見込みと発表した。赤字額は、これまで最大だったリーマン・ショック後の10年3月期(573億円)を、大きく上回る。前年の純損益は276億円の黒字だった。

 売上高は前年比62・5%減の7400億円で、本業のもうけを示す営業損益は5050億円の赤字(前年は608億円の黒字)となる見通しだ。これまで、年間の業績予想については「確度の高い需要予測を見積もることができない」と、未定としていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、上半期の旅客数は激減。緊急事態宣言が出ていた4、5月に国内線、国際線ともに前年同月比で9割減った。国内線は徐々に回復しつつあるが、例年通りの需要にはまだ遠く、国際線はまだ大きく回復していない。

 ANAHDは20年4~9月期の決算も発表し、売上高は前年同期比72・4%減の2918億円、営業損益は2809億円の赤字(前年は788億円の黒字)、純損益は1884億円の赤字(前年は567億円の黒字)だった。

 業績を立て直すための構造改革策も発表した。人件費削減のため、外部企業約10社に12月までに約100人を出向させる。ホテルのコンシェルジュや企業の受け付け業務を想定しているという。規模は今後も拡大させ、来春には400人以上を見込む。

 また所有する飛行機の早期退役などで、20年度末の機体数を、大型機を中心に当初予定から33機減らす。これらによって、20年度に1500億円、21年度に2500億円のコスト削減をめざすという。

 さらに傘下のエアージャパンを母体に、新たな格安航空会社(LCC)のブランドを立ち上げる方針も発表した。アジアやオーストラリアなどへの観光需要を見込み、22年度をめどに運航を始める。中距離路線を主に扱い、同じく傘下のLCCピーチ・アビエーションと差別化をはかる。

 ピーチとの連携強化も盛り込んだ。全日本空輸の飛行機に乗ってためたマイルをピーチのポイントに交換できるようにするほか、全日空で受けた貨物の運搬をピーチの機体でできるようにする。運航コストが安く、観光客の利用が多いLCCを有効活用したい考えだ。

 将来的に飛行機が飛ばせなくても収益をあげられるよう、新たな事業の育成にも取り組む。来春をめどに子会社を再編し、のべ3600万人いるマイレージ会員の購買データなどを生かして保険事業などを伸ばしていくという。

 ANAHDの片野坂真哉社長は会見で「来年度は黒字化をめざす」と話した。

社長「耐久力はまだまだある」

 27日の会見で、ANAホールディングスの片野坂真哉社長との主なやりとりは次の通り。

 ――新型コロナウイルスの影響が今後も続いた場合、今回の構造改革で十分と言えるか。

 「楽観してはいけないと思って…

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