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【答える人】原晃さん 筑波大学付属病院長(耳鼻咽喉科)=茨城県つくば市

 53歳女性。右耳で耳鳴りがするので、耳鼻咽喉科を受診したところ「突発性難聴」と診断されました。処方された薬をのみ続けていますが、低音部の聞こえが回復していません。「ザー」という耳鳴りも気になって眠りづらいです。よくなるのか不安です。(東京都・N)

 Q どんな病気ですか。

 A 突然、耳の聞こえが悪くなる病気で、ほとんどが片方の耳だけに発症することが特徴です。耳の奥にある内耳という部分で主に障害が起きていると考えられます。

 Q 発症しやすい人は。

 A 特に発症しやすい年代や性別はありません。40~60代の働き盛りにも多くみられます。糖尿病や心臓病の持病がある人や、ストレスや過労など心的要因がある人が多く出るようです。

 Q なぜ起きるのですか。

 A 内耳には、音を感じ取って脳に伝える機能をもつ有毛細胞がありますが、この細胞にうまく血液が流れないことが原因とみられます。血管障害や、ウイルス感染が起きていることなどが原因ではと指摘されています。

 Q 治療法は。

 A 免疫の働きを抑えるステロイド薬や血流を改善させる薬など、薬物療法が中心です。有毛細胞は再生しない細胞で、完全に機能を失うと回復しません。薬は発症後なるべく早くのむことが重要です。症状が重い場合、できる医療機関は限られますが、高圧酸素による治療もあります。ただ、必ず効果がある確定した治療法はありません。外科的な治療法もないです。

 Q 治療中の注意点は。

 A 安静にして、耳を休ませることが大切です。強い音を聞かないようにすれば、聴力の回復の助けになります。

 Q 質問者は低音部だけが聞こえにくいようです。

 A 「低音障害型感音難聴」の可能性もあります。こちらはめまいを伴うこともあり、体内の水分をとる薬などで治療します。突発性難聴より、自然に治ることが多いとされています。

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