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 徳島大学の研究チームは27日、新型コロナウイルスの感染力を失わせる効果(不活化)が注目されている「深紫外(しんしがい)光」について、不活化に必要な光量を数値化できたと発表した。深紫外光は波長が短い紫外光(紫外線)を指し、強力な殺菌力を持っていて、波長によって必要なエネルギーが異なることがデータで示せたという。

 徳島大の大学院医歯薬学研究部とポストLEDフォトニクス研究所が共同で、ウイルスに照射したエネルギーを高い精度で評価できる装置と手法を開発した。

 研究チームは、よく使われている市販の「深紫外LED」の三つの波長を評価した。1平方センチあたり1ミリワットの深紫外光を照射する場合、波長265ナノメートルなら3秒、280ナノメートルなら5秒、300ナノメートルなら30秒で99・9%以上のウイルスが死滅する結果が得られたという。

 近年、水銀灯に替わる光源として、深紫外LEDの研究開発が進むが、今のところ実用化された波長は限られている。今後、不活化機能のある空気清浄機や浄水器などを製品化する企業に対して、仕様や性能の根拠となる数値データの提供を計画している。

 医歯薬学研究部の野間口雅子教授は「まず、深紫外光が新型コロナを不活化するメカニズムの解明を目指す。波長の組み合わせなどで効果的に不活化する方法の提案にもつなげていきたい」と話した。(斉藤智子)