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 熊本県高森町と南阿蘇村は27日、第三セクター南阿蘇鉄道(本社・高森町)のJR豊肥線・肥後大津駅(大津町)までの乗り入れをめざし事業を進めると発表した。今後、JR九州に協力を要望する。

 両町村がこの日、同鉄道の復旧を検討する、県や沿線自治体などでつくる南阿蘇鉄道再生協議会の会合で報告し、承認された。

 県が昨年度に実施した同鉄道と豊肥線の接続強化に関する調査結果によると、乗り入れが実現すると立野駅での乗り換え解消により移動時間が約7分短縮。乗客数は熊本地震前(2015年度に約25万7千人)から27%の増加が見込めるという。

 県の想定では、立野駅で同鉄道の線路を豊肥線に接続し、同鉄道の列車を肥後大津駅まで乗り入れる。線路敷設や信号設備などの事業費4億2千万円は、両町村で折半して負担することで合意した。維持費は両町村で負担し、負担割合は今後協議する。

 実現にはJR九州の協力が不可欠で、今後、南阿蘇鉄道再生協議会として協力を要望する。県交通政策課によると、JR九州からは「技術的には可能」という感触を得ているという。

 高森町の草村大成町長は「地震前に増えていた南阿蘇地域の観光客の入り込みを加速させたい」。南阿蘇村の吉良清一村長は「朝の通勤通学の方が大津まで行けるようになれば利便性が向上する。観光客も便利になり、経済効果も期待している」と話した。

 同鉄道は熊本地震で被災後、復旧した高森―中松間での部分運行が続いている。豊肥線とは接続しておらず、立野駅で乗り換える必要がある。JRの列車の多くが立野駅から2駅西側の肥後大津駅発着となっており、同駅まで乗り入れできるよう高森町が要望していた。(伊藤秀樹)

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