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 菅義偉首相は27日、国連のグテーレス事務総長と電話で協議し、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする目標を掲げる「気候野心連合」に参加すると伝えた。同連合はグテーレス氏が主導するグループで、主要7カ国(G7)では日本と米国だけが参加していなかった。

 外務省によると、日本は二酸化炭素の排出量で、中国、米国、インド、ロシアに次いで世界5位。上位4カ国は野心連合に加わっておらず、日本は参加国で最大の排出国になるという。

拡大する写真・図版開会した臨時国会で所信表明演説を行う菅義偉首相=2020年10月26日午後2時24分、国会内、藤原伸雄撮影

 首相は26日の所信表明演説で、温室効果ガスの50年実質ゼロの目標を打ち出した。電話協議はこれを受け、グテーレス氏側の申し出で行われた。グテーレス氏は日本の新方針について「心から歓迎し、完全に支持する」と述べたという。

EUや中国なども歓迎

 茂木敏充外相は27日の記者会見で、日本の新方針に対して、欧州連合(EU)や中国、来年の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で議長国を務める英国などから、歓迎の意が示されたと指摘。「潜在成長率を引き上げていく中で、グリーンリカバリー(緑の復興)も重要になってくる」と話した。

 地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」は、産業革命以降の気温上昇を2度未満、できれば1・5度未満に抑えることを目標とする。菅氏が参加を表明した「気候野心連合」は、さらに厳しい目標が必要と考える国などの集まり。外務省によると昨年末までに、121カ国と398都市、786社が加わっている。(佐藤達弥)