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 岩手県内は秋サケ漁のシーズンに入ったが、水揚げは大不漁だった昨年をさらに下回るペースだ。「南部鼻曲がり新巻き鮭(ざけ)」発祥の地とされる大槌町でも、関係者の顔をくもらせている。

 27日、新おおつち漁協で定置網にかかったサケはわずか8匹。1日の水揚げでは過去5年平均のわずか3%の数だ。毎年1千本以上の新巻き鮭を作る町内の業者は「成長もよくない。そろそろ作り始めなければいけないが、注文が来ても、これでは作れない」と頭を抱えていた。

 県さけ・ます増殖協会によると、震災直後に落ち込んだ県内のサケの漁獲量は、2013、14年に持ち直し、500万匹を超したが、減少傾向に。特に昨年は台風などで漁ができない日が度々あったこともあり、前年比で8割近く少ない76・5万匹に激減した。

 さらに今年は、この日までの累計で前年同日比45%減の3万8187匹。北海道でも太平洋側は不漁らしく、協会の担当者は「震災前に比べたら100分の1くらい。まだサケが陸に近づいてくるには水温が高いのでこれからに期待したいが、このままではとんでもないことになる」と話していた。(東野真和