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 神経系の病気ジストニアを患い、動かせる7本の指を駆使して国内外で活動するピアニスト西川悟平さん(46)を招いた鑑賞教室が27日、山口県下関市立安岡小学校であった。西川さんは体育館で、午前と午後の2回に分けて演奏。明るいトークを交えながら、児童たちの心をつかんだ。

 2015年に出した自叙伝のタイトルは「7本指のピアニスト」。15歳からピアノを始め、24歳で渡米。ニューヨークを拠点にキャリアを積んだが、突然、指がこわばる症状が出た。医師から「一生、二度とピアノは弾けない」と言われたが、一念発起し、右手5本の指と左手の親指、人さし指で演奏活動を続ける。

 この日は指の動きが分かるようにスクリーンで映像を流し、午前中は3、4年生約250人が聴いた。「動かない3本指のことを考えているうちは幸せなことはなかった。動く指の方に意識を向けたら、この病気が僕の個性という形でチャンスをくれた」と西川さん。4年生の古谷和暉(かずき)君は「すごくきれいな演奏で、7本の指で弾いているとは思えなかった」と話した。

 昨年11月に、下関市での初コンサートを主催した「メロディー音楽企画」の香河(かがわ)冴子代表との縁で、文化庁の体験事業として実現。12月までに市内8小中学校で演奏を披露する。(貞松慎二郎

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