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 国税庁は28日、新型コロナウイルスの土地価格への影響を臨時調査したところ、東京、愛知、大阪の3都府県の計6地域で1月から6月までの間に15%以上、時価が下落したと発表した。同庁は相続税などの算定に使われる路線価を7月に発表したが、コロナの影響がない1月1日時点のものだった。大幅な下落があれば補正する方向だったが、今回の調査結果を踏まえ、補正しない考えだ。

 6地域はいずれも観光地や歓楽街で、下落率が最大だったのは名古屋市中区錦3丁目と大阪市中央区宗右衛門町の19%。東京都台東区浅草1丁目が16%で続き、名古屋市中区栄3丁目、同市中区大須3丁目、大阪市中央区心斎橋筋2丁目の3地域が15%だった。

 相続税や贈与税の算定に使われる路線価は、時価より低く設定されている。だが時価が想定以上に下落すると、割高な路線価で資産評価を行うことになる。時価で資産評価したほうが税額は安くなるが、不動産鑑定士に鑑定してもらう必要があり、お金がかかる。

 このため同庁は、コロナの影響で時価が路線価を下回る地域があれば、特例的に路線価を減額補正することを検討してきた。7月以降は、今後の動向を踏まえて判断するという。(中野浩至)