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 天王寺動物園(大阪市天王寺区)にいるフタコブラクダの健康寿命を延ばす取り組みが、「エンリッチメント大賞2020」奨励賞を受賞することが決まった。主催するNPO法人・市民ZOOネットワーク(東京)が29日発表した。

 同園が飼育しているフタコブラクダ「ジャック」(オス、28歳)は高齢で年々、立つのが難しくなっていた。ラクダの寿命は20~30年とされる。動かないためにさらに体が弱る心配もあった。

 そこで園は、大阪ECO動物海洋専門学校(大阪市西区)の学生らと協力し、えさをつるして与える装置や水飲み台を設置したり、ジャックが歩きやすいよう、土をならしたりする取り組みを続けた。

 その結果、ジャックが1日のうち立っている時間が18%から32%に増え、静止している時間は62%から39%に減少したという。

 牧慎一郎園長は「受賞を励みとして、園全体のさらなる技術力向上を進めていきたい」とコメントした。

 エンリッチメント大賞は飼育動物の生活環境を豊かにするさまざまな工夫や、試みである「環境エンリッチメント」を推進するために2002年度に創設された。19回目の今回の大賞には円山動物園(札幌市)のゾウの飼育が選ばれた。12月5日にオンラインで表彰式が開催される。(鈴木智之)