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 7月の豪雨で多くの児童が被災した熊本県球磨村の一勝地小学校と渡小学校が28日、合同運動会を開いた。子どもたちは保護者らに見守られながら、秋空の下を駆けた。

 7月4日の球磨川水系の氾濫(はんらん)で、渡小は校舎が水没したため、同小の子どもたちは浸水被害を免れた一勝地小に通っている。この日は一勝地小の68人と、渡小の75人が参加。一勝地小の隣の球磨中学校のグラウンドで開かれた。

 新型コロナウイルスや豪雨の影響で休校が相次ぎ、授業時間を確保するため、競技は徒競走とリレーに限って実施。2校混合で学年別に走った。全力で駆ける子どもたちに、保護者からは「頑張れ!」などと声援が飛んだ。県のキャラクターのくまモンがサプライズで登場する場面も。子どもたちはくまモンと一緒に「フレーフレー、球磨村」と復興に向けたエールを送った。

 娘2人が渡小に通う中津由香里さん(41)は「正直、運動会が出来るとは思っていなかった」と話す。豪雨のため平屋の自宅が屋根の近くまで浸水し、現在は村の仮設住宅で暮らしている。渡小では約7割の子どもの家が床上浸水の被害を受けた。一勝地小の子も半数ほどが、道路の寸断や浸水被害で元の家に戻れていない。「大変な中、みんなが協力してできた運動会。子どもたちにはずっと覚えていてほしいです」

 一勝地小の柿原和明校長は運動会を終え、「みんながニコニコしていたのが良かった。子どもたちの印象にも残り、絆も深まったと思う」と話した。(渡辺七海)

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