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 7月の豪雨で球磨(くま)川が氾濫(はんらん)し、大きな被害を受けた熊本県人吉市を28日、修学旅行生が訪れた。人吉温泉観光協会によると、被災して以来初の受け入れという。生徒たちは被災者の体験を聞いたり、浸水した中心市街地を見学したりした。

 訪れたのは、多摩大学付属聖ケ丘高校(東京都)の2年生54人。防災学習の一環として同校が人吉市への訪問を旅行会社に依頼し、人吉温泉観光協会が協力して実現した。

 この日は同市と同県球磨村の2人が語り部役を務めた。市内の老舗製茶販売「立山商店」の立山まき子さんは、建物が浸水被害に遭うなどした。片付けの際に高校生や同業者がボランティアに来てくれたことなどを話した。生徒から出た「生活で大変だったことは」という質問に、立山さんは、被災後しばらく通信環境が悪かったため自身の安否を知人に伝えられなかった経験を話した。

 その後、生徒たちは市中心部にある青井阿蘇神社周辺を見学。神社がどこまで浸水したかや、支援物資が集まる場所として住民たちに利用してもらったことなどの説明を受けた。見学を終え、中尾心咲(みさき)さん(17)は「自分の住む場所で災害があった時のためにどのような対策をとるか、考えるきっかけになりました」と話した。

 人吉温泉観光協会は今後、この防災学習プランを県内の修学旅行生にも活用してもらおうと考えているという。(渡辺七海)

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