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 新型コロナウイルス感染症への政府対応を検討する専門家会議(7月廃止)の詳しい議事録が作成されていなかった問題に絡み、NPO法人「情報公開クリアリングハウス」が28日、詳細な議事録を求めたのに要旨のみの「議事概要」を開示したのは違法だとして、開示決定の取り消しを国に対し求める訴訟を東京地裁に起こした。

 同法人は訴えを通じて、公文書管理のガイドラインが定める議事録を作らなかった政府の不手際ぶりも明らかにしたい考えだ。

 ガイドラインでは、専門家会議などの懇談会について、「開催日時や発言者、発言内容を記載した議事の記録」を作るように行政機関に求めている。訴状によると、同法人は6月に内閣官房副長官補に対し情報公開請求したが、発言者がわからない議事概要だけが開示された。

 専門家会議をめぐっては今年3月、議事概要のみで詳細な議事録が作られていなかったことが発覚。政府は「会議によっては発言者が特定されない形もありうる」として、「議事概要」で問題ないとの認識を示していた。ただ、野党からの批判などを受け、6月には議事概要に発言者名を記すとしたが、議事概要で足りるとの姿勢は崩していない。

 同法人の三木由希子理事長は提訴後の会見で、「議事録は様々な人が議論した証拠で、政府が説明責任を果たすために重要だ」と指摘。訴訟を通じて公文書管理のルールやあり方も確認したいとも訴えた。

 一方、被告の国側は「コメントは差し控えたい」としている。(新屋絵理)