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 ナジャーフ・レイサさん(18)はその日、1歳半になる娘と、ソファでテレビを見ていた。港の方から花火が上がるような音が聞こえ、近所の人たちが騒ぎ始めた。

 「異音が聞こえたら、逃げなさい」。故郷シリアで内戦時に言い聞かされた言葉を思い出した。廊下に身を隠した直後、爆音が響いた。大地震かと思うほど地面が揺れた。

 8月4日午後6時すぎ。中東レバノンの首都ベイルートで大爆発が起きた。ナジャーフさんの自宅は現場から1キロ弱。部屋にはガラスが飛び散り、テレビは壁から落下した。周囲は煙で暗くなり、誰かの叫び声が響いた。娘を抱きしめて祈った。「私の命はどうなったっていい。この子たちを助けて」。おなかの中には、間もなく生まれる命が宿っていた。

 ナジャーフさんはシリアで生まれた。2011年から本格化した内戦では、故郷のデリゾールは過激派組織「イスラム国」(IS)に占拠され、激戦地の一つになった。難民として、レバノンへ家族と逃れてきた。

 爆発が1度起きれば、2度目も…

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