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 「ひきこもりの自立支援」をうたう団体の代表者らに自宅から突然連れ去られ、神奈川県中井町の施設に監禁されて精神的苦痛を被ったとして、関東地方に住む男性7人が28日、「ワンステップスクール湘南校」を運営する一般社団法人「若者教育支援センター」(東京)と代表者らに計2800万円の損害賠償を求めて、横浜地裁に提訴した。

 訴状によると、同センターは複数の寄宿型施設を運営。親の依頼を受けるなどし、2017~19年に原告らの自宅を突然訪れ、施設に連れて行った。

 「抱きかかえてでも連れて行く」「お前に拒否権はない」などといわれ、強引に車に乗せられたと原告側は主張。施設滞在は長い人で2年1カ月に及び、携帯電話の所持が禁止され、多数の監視カメラが置かれて行動の自由が侵害されたうえ、適切な自立支援も受けられなかったとしている。

 記者会見した原告の30代男性は、精神的なバランスを崩し、アルバイトをしながら単身で生活している時に、突然自宅を訪れた団体スタッフに強引に施設に連れて行かれたと説明。支援者の協力で約4カ月後に帰宅すると、自宅や携帯は解約され、荷物も無くなっていた。「人生で最も大きな恐怖を感じた。今もいきなり部屋に入ってきて『ほら行くぞ』と連れて行かれる夢を見る」と話した。

 原告側の徳田暁弁護士は「本人に知らせず親とのやり取りだけで連れ去り、監禁状態での生活は人権侵害」と話した。ワンステップスクールについて相談や情報提供を受けるホットライン(045・264・9882)を、29日午後1~4時に設けるという。

 同センターは「ご本人の同意なく弊社の施設に同行してもらうことはありませんので、全面的に訴訟の内容を争う予定です」などとするコメントを出した。(神宮司実玲)