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 千葉県印西市の防火貯水槽内で28日午前、40~60代ぐらいの男性の遺体が見つかった。県警によると、首の切り傷のようなものを含め全身に複数の損傷があり、左足首が切断されていた。県警は殺人、死体損壊・遺棄事件として印西署に捜査本部を設置。男性の身元を確認するとともに司法解剖を実施し、死因を調べる。

 県警によると、男性は貯水槽内の水に浮かんだ状態で、白色の半袖シャツに、茶色のスウェットのズボン姿だった。切断された左足首は見つかっておらず、凶器や所持品なども発見されていない。貯水槽はコンクリート製で、横幅がそれぞれ4メートル、7・8メートル。直径約55センチほどのふたがあるが、施錠はされておらず、道具を使えば1人でも開けられるという。

 27日午前、県警本部に「男性が(少し前に)トラブルに巻き込まれていたようだ」と通報があり、この通報に基づいて28日朝から捜索を開始。同日午前、警察官が遺体を発見した。県警は、何らかの事情を知っているとみられる暴力団関係者らから事情を聴いている。(小木雄太、福冨旅史)

「人の出入り少なく車も通らない」

 遺体が見つかった現場は、JR成田線小林駅から南西に約1キロの山中にある寺や墓地の近く。街灯はなく、夜は足元も見えないほど暗闇に包まれる。付近の住民によると、道幅は狭く、散歩や寺の参拝以外で出入りする人はめったにいないという。

 「まさか近所で遺体が見つかるなんて。信じられないし、とても怖い」。近くに住む竹内孝司さん(66)は心配そうに話した。前日の27日夕、貯水槽に隣接する道を散歩したが、異変は感じなかった。人目に付かない貯水槽の中から見つかった遺体に、「土地勘がないとあんな道に入っていかない」と首をかしげる。

 近くの60代女性は「貯水槽があることすら知らなかった」。人通りは少ないが誰でも入ることができる場所だといい、「近くでこんなことがあると怖い」と言葉少なだった。別の60代女性は「住宅街はご近所付き合いもしっかりしている」と話す一方、「山中は草が生い茂り、人の出入りは少なく、車も通らない」。この日の朝、現場近くに規制線が張られているのに気付き「気持ち悪いし、びっくりした」と話した。

 近くには公園や中学校もある。中学3年の息子を持つ50代男性は「下校時に近くを通るので、息子を迎えに行かないと」と慌てた様子だった。30代の主婦は小学生の娘が公園に遊びに行っていたといい、「心配なので連れて帰ってきました」と不安そうに話した。(佐藤瑞季、石垣明真)