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 歓楽街の感染対策を検討してきた政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の作業部会は29日、日ごろから行政と事業者や地域団体が信頼関係を築き、感染が拡大しそうな局面で早期に重点的な検査を実施することを要点とする対策をまとめた。6月以降の「第2波」では、大都市の歓楽街から家庭や職場、地方に感染が広がったと分析。歓楽街での対策を強化することが、今後の感染拡大を防ぐポイントになると位置づけた。

 対策では、歓楽街の事業者や従業員、利用者への対策には、現場と対話する時間を惜しまないことや、信頼関係の構築、偏見・差別への十分な配慮などが必要と指摘。その上で、感染が比較的落ち着いている「通常時」と、感染拡大の予兆がある「早期介入時」とでの取り組みを整理した。

 通常時には、自治体が事業者や従業員のほか、地域で影響力のある人や団体、NPOと連携し、日常的な「相談・検査拠点」を設置する。その際、気軽に利用できるように場所や受付時間を工夫するとした。

 早期介入時には、集中的にPCR検査を実施。入院や宿泊療養などの受け皿を確保する。負荷がかかる保健所への速やかな支援も盛り込んだ。作業部会の座長を務めた今村顕史・東京都立駒込病院感染症センター長は「歓楽街は人の出入りも大きいし、人が移動しているので、幅広の検査を迅速にやる必要が出てくる」と話す。

 検査の結果、陽性率が高く一定の感染拡大が認められる場合には、新型コロナ対応の特別措置法に基づく行政介入を検討。感染拡大防止の効果と経済的な影響を勘案し、対象や地域を絞ったうえで、営業時間の短縮要請といった策を講じることが重要だとした。非協力的な店には、警察などの関係機関と連携して感染防止対策への参画を呼びかけるとしている。