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 福岡県立福岡農業高校(太宰府市)の生徒たちが31日、全国の高校生が料理の腕と味、プレゼンテーションを競う「ご当地!絶品うまいもん甲子園」の決勝大会に臨む。作るのは「キクイモかき揚げうどん」。独特の食感を持つキクイモを、福岡で愛されるうどんに生かした一品だ。

 出場するのは同校食品科学科の3年生3人でつくる菊芋研究班のチーム。同校は、JA筑紫が特産品に育てようとしているキクイモをパンやみそづくりに使う研究などを続けており、一般社団法人が主催する「うまいもん甲子園」にも、一昨年からキクイモを使った料理でエントリーしてきた。

 今年は全国の105校から363チームがエントリー。研究班長の亀川豊さん(17)は、かき揚げうどんを選んだ理由を「福岡といえばうどん。キクイモのシャキシャキでホクホクの食感を生かした料理で全国大会で結果を出し、有名にしたいと思った」と話す。

 かき揚げにはニンジンやネギ、大葉も入れて、食感や色合いも工夫。九州エリア選抜大会を勝ち抜き、全国各エリアの代表9チームが東京・浅草に集う決勝大会に初出場を決めた。

 ただ、亀川さんによると、かき揚げはキクイモの食感を生かしにくく、味も全体的に甘ったるくなるという課題があった。

 今月16日には大会主催者の計らいで、ホテル日航福岡の副総料理長、千々松雅敏さんを同校に招いて助言を受ける機会を得た。生徒たちは一緒に調理しながら、キクイモの揚げ方や、ダシの取り方など、知りたかったことを熱心に尋ねた。

 千々松さんは、かき揚げの食感を整えるために食材を同じ大きさに切ることや、キクイモを切った後は酸化して黒ずむのを防ぐためにレモン汁に浸すことなど、プロの知恵を伝授。揚げる時は、食材に衣を絡める前に小麦粉や天ぷら粉を薄くまぶしておくと、サクッと揚がることや、ダシをとる時の昆布とかつお節を引き上げるタイミングなどについても助言した。

 この日作ったかき揚げうどんを食べた生徒たちは「全然違う」と目を見開いた。かき揚げ担当の木下雅規さん(18)は「キクイモのサクサクした食感がこれまでと全然違う。見た目の色合いも鮮やかになりました」。ダシ担当の野田凱さん(18)は「麺にコシがあって、ダシもしっかりときれいに出ている。自信がつきました」。

 千々松さんも試食し、「おいしい」とうなずきながら、ダシの甘みを少し強めるよう助言。制限時間内で提供するために料理の手際を再検討することも課題として指摘した。

 班長の亀川さんは「食材の色合いや食感を損ねないための配慮を学びました。きょうの出来は85点。本番までに100点を目指して改良します」と話した。(岩田誠司)

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