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 菅義偉首相は29日の参院本会議での代表質問で、神奈川県の公有地売却をめぐり、首相の支援者が県側から便宜を受けていた疑いがあるとする週刊新潮の報道について「私や事務所関係者が関与した事実はない」と否定した。立憲民主党の福山哲郎氏の質問に答えた。

 週刊新潮は同日発売号で、横浜市内にある公有地売却の土地鑑定やその後の転売をめぐり、同県が作成した交渉メモに支援者の発言として、「菅官房長官へ話しに行く」などと記されていたと報じている。

 首相は「報道で指摘された企業経営者は面識を持った方」と認め、2007年まで月2万5千円の寄付を受けていた。08~11年に支援者が経営する企業の物件を事務所として賃借していたと説明した。

 同誌の報道を受け、神奈川県の黒岩祐治知事は29日夕、県庁で記者団に「菅首相周辺からの働きかけはもとより、政治的な圧力や忖度(そんたく)は一切なく、適正な手続きによって行ったものだ」と述べた。

 黒岩知事の説明によると、この土地について、隣接地主だった菅首相の支援者から、保育所整備のため売却してほしいと持ちかけられ、横浜市からも配慮を求められたため随意契約で売却した。しかし、保育所整備のためには道路幅が足りず、市の開発許可が得られなかったことが事後に判明した。

 この点について、黒岩知事は「確認が不十分だった」と釈明。一方で、買い戻しても、支援者に売却した価格以上で売却できる見込みがなかったため、買い戻すのは適切ではないと判断したという。(大久保貴裕、末崎毅)