[PR]

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、経済的な理由による医療機関の「受診控え」が広がっているとの調査結果を30日、全日本民主医療機関連合会(民医連)が発表した。感染を恐れての受診控えだけでなく、お金がないためにかかりたくてもかかれていない可能性があるという。

 2月下旬以降、民医連に加入する全国の病院や薬局など1772事業所(9月時点)に、患者らが困窮に見舞われている事例を募り、寄せられた435件を分析した。最も多いのが「就労収入の減少」の252件で、「失業」(160件)、「所持金がわずか」(157件)と続いた。

 受診を控えていたという事例の報告は86件。病院や診療所などからの報告66件のうち、症状が悪化していたケースは23件だった。現場からは「窓口負担が払えず、病状が悪化してからの来院や緊急搬送が増えている」との声が出ているという。

 新型コロナの影響で困窮している人の35%は、パートやアルバイトなどの非正規労働者だった。民医連の岸本啓介事務局長は「医療機関にたどり着けないまま、亡くなる人が増えるのでは、という危機感が強い」として、公的支援の強化を求めた。(石川春菜)