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 沖縄初の芥川賞作家で、95歳で亡くなった大城(おおしろ)立裕(たつひろ)さんの葬儀が30日、沖縄県浦添市内であった。文学や芸能関係者、県民ら約700人が参列し、小説や戯曲で沖縄の存在を世の中に問い続けた大城さんとの別れを惜しんだ。

 葬儀では冒頭、喪主で長男の達矢さん(63)が感謝の言葉を述べ「作家としての立裕とは違って、家族からみると不器用な所もあり、優しくおおらかな人でした」とあいさつした。

 大城さんが県立博物館の館長時代に副館長だった宜保栄治郎さん(86)は、最後に会った3カ月前を振り返り、「焼けた首里城のことをとても気にしていた。沖縄にとって大きな存在をなくし残念だが、今は安らかにと声をかけました」と話していた。

 60年以上の交流があるジャーナリストの新川明さん(88)も参列。「時にはきつい言葉で主張を交わしたが、それも大城さんとだからできたこと」。晩年まで小説を書くなど創作に意欲的だった大城さんについて、県立博物館・美術館の田名真之館長(69)は「沖縄の文学、文化を育て続けてきた方。その精神を引き継ぎ、若い人たちにも頑張ってもらいたい」と話していた。(国吉美香)