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 大阪市を廃止して四つの特別区に再編する大阪都構想の是非を問う住民投票が1日朝、始まった。約1万票の僅差(きんさ)で否決となった2015年に続く2度目の選択となる。特別区の設置による「二重行政」の解消か、130年以上続く大阪市の維持となるか。大阪市民の審判は果たして。

 住民投票では、人口約270万人の大阪市を約60万~75万人の四つの特別区に再編する制度案への賛否が問われた。大阪市が持つ都市開発やインフラ整備などの権限を大阪府に一元化し、特別区は教育や子育て支援など身近な住民サービスにあたる構想だ。東京都と23特別区のような関係をモデルとした。

 可決の場合、2025年1月1日に特別区が設置され、50日以内に新しい区長と区議を選ぶ選挙が実施される。名称は大阪府のままで「大阪都」に変えるには、法律の改正か新法を制定する必要がある。府と市は特別区設置時の初期コストに約241億円、その後維持費として毎年約30億円の費用がかかると見積もる。否決の場合は都構想案は廃案となり、政令指定市の大阪市が存続する。

 賛成派の大阪維新の会と公明党は、府と市の権限が重なり合う「二重行政」の解消が経済成長につながり、特別区への再編で住民サービスも充実できると主張してきた。反対派の自民党と共産党などは、特別区の財政が収支不足に陥り、住民サービスが低下する恐れがあると訴えてきた。

 都構想の是非を問う住民投票は2度目。前回は反対70万5585票、賛成69万4844票の約1万票差で否決され、当時の維新代表で大阪市長だった橋下徹氏が政界を引退した。

 前回は維新以外の主要政党が一致して反対したが、今回は府議会でも市議会でも自民党並みの議席を持つ公明党が賛成に転じた。昨春の大阪府知事・大阪市長のダブル選挙で維新が大勝したためだった。自民党も大阪府連としては反対方針だったが、一部の府議が賛成を明言していた。