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 鹿児島県十島村の無人島、臥蛇島(がじゃじま)で10月30日から1日にかけて、初の日米共同演習が行われた。離島の奪還を想定しており、中国を意識した「南西諸島防衛」の訓練が続く。

 10月26日から国内各地で実施されている日米共同演習「キーン・ソード(鋭利な剣)」の一環。防衛省統合幕僚監部によると、陸上自衛隊の水陸機動団約100人と、沖縄に駐留する米海兵隊約40人が参加した。水陸機動団は離島防衛を主な任務として2018年に発足。「日本版海兵隊」と呼ばれる。長崎県佐世保市の相浦駐屯地に本部を置く。

 演習では、臥蛇島沖の艦船から海兵隊のオスプレイや自衛隊のヘリが飛び立ち、上空から部隊が島に展開した。海上からもボートで上陸し、島を占領した敵を想定した戦闘訓練を行った。訓練では空砲を使用したという。

 一連の訓練で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されているオスプレイ4機が整備などのために海自鹿屋基地を拠点とし、臥蛇島にも複数機が展開した。沖縄の負担軽減のための訓練移転の一環とされる。

 十島村は、臥蛇島を含めた無人の5島への自衛隊誘致に動いてきた。肥後正司村長は今回、自衛隊の訓練は歓迎する一方、事前に「米軍と共同」と伝えられ、「国内で米軍や米兵の様々な問題が伝えられており、受け入れるべきか悩んだ」と話す。

 ただ、防衛省は「自衛隊と米軍が一体となっての訓練が必要」と強調。村側の「米軍機が有人島の上空を飛ばないことを含め、米軍が村民と接触しないようにしてほしい」との要望を踏まえた訓練内容になっているとして、村として受け入れを決めたという。(奥村智司)