機動特派員・金成隆一
拡大するトランプ王国 あれから4年 グラフィック・加藤啓太郎
「トランプはオバマと正反対で下品だ。でもね、この地域のためにできることなんて、誰が大統領になってもほとんどない。だったらトランプみたいな男にやらせてみてもいいんじゃないか」
2016年のアメリカ大統領選の際、トランプを支持する理由をそんな言葉で話してくれた人がいる。選挙の激戦州であるオハイオ州のロニー・リッカドナ(42)だ。4年前に飲み屋で取材した際、雇用の場が細る地元経済へのいらだちを語った。大学に2度通ったが、地元では学位を生かした仕事が見つけられず、フェンス工場で働いていた。
拡大するフェンス工場の労働者だったロニー・リッカドナ=2016年4月、ペンシルベニア州シャロン、金成隆一撮影
かつてはオバマ前大統領の熱心な支持者だったといい、最初はトランプの人種差別的な言動に抵抗があると話していた。だが、終盤になってこう口にした。「トランプは権威ある相手にもひるまず、やり返すカウボーイだ。本音むき出し。エリート支配のワシントンを壊すには、そのぐらいの大バカ野郎が必要だ」
今年10月、4年ぶりに電話を入れると、そんな見方は大きく変わっていた。大きなため息に続き、最初に語った言葉は「分断、無秩序、大混乱」だった。
「大統領の言動が報じられるだ…
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朝日新聞国際報道部