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 美郷町の県道沿いに、突然現れる「阪神タイガース」の巨大文字――。よく見ると田畑ののり面の草を刈って浮き上がらせた文字。地元住民3人が地域をきれいに保とうと、10年間作り続けている「草刈りアート」だ。

 巨大文字は美郷町宮内の比之宮地区の県道沿いにある。「ようこそひのみやへ」「のんだらのるな」「元気で長生き比之宮ぐらし」。なぜか「2020V阪神タイガース」や「絆CカープV」も。1文字3メートル以上。横書きのメッセージは長いもので全長60メートル以上になる。

 作ったのは、有井昌晃さん(68)、尾原邦夫さん(74)、松嶋辰巳さん(68)。2011年、当時の地域おこし協力隊員の提案で始め、毎年作り続けている。「下手な字で」と有井さんは謙遜するが立派なアートだ。4月に草刈り機で文字を描き出し、月に1度手入れを続ける。始めた頃はひもで形を作ってから刈っていたが、今では草刈り機の操作のみでできるという。

 カープとタイガースの文字は、有井さんがカープファン、松嶋さんがタイガースファンだから。チームが負けると「次は勝て!」との思いを込めて手入れをするという。アートの写真がインターネットに載せられて広まり、ファンが見に来ることもある。

 草刈りには燃料代も時間もかかる。「何もしないのが楽だけど、手入れをし続けないと地域はきれいに保てない」と有井さん。草刈りアートは草が枯れたら見えにくくなるが、初冬に雪が薄く積もった様子も見応えがあるという。(榊原織和)

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