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 「砂防ダムがポケモンのピカチュウに見える」。茨城県職員の一言から、常陸大宮市に昨年完成した砂防ダムを公共土木施設を巡る「インフラツーリズム」のスポットにしようと、県が準備を進めている。今年度中に歩道や案内板などを整備し、ツアーを企画して旅行会社に売り込みたい考えだ。

 砂防ダムは、同市下伊勢畑の「大栗沢砂防堰堤(えんてい)」。土砂災害特別警戒区域になっている集落から約200メートルの距離にあり、県が8年かけ、昨年10月に完成させた。堤長約45メートル、全体の高さ約11メートル。山崩れの際、倒木や土砂が集落に流れ込むのを防ぐのが役割だ。

 完成後しばらく、特に気にかける職員はいなかった。4月、県河川課水防災・砂防対策室に異動した佐田朋義室長補佐(47)は、同僚から県内の砂防ダムの説明を受けた。「部分透過型」と紹介され、思わずつぶやいた。「これってピカチュウ型じゃない?」

 たしかに、逆三角形に並んだ水抜き穴は目と鼻に見える。上部の左右に広がる「袖」と呼ばれる部分は耳に見えなくもない。使い始めてしばらく経ったことで、鼻に当たる下の穴付近が黒ずみ、動物の口の辺りっぽくなっていた。佐田さんは「砂防ダムの穴の形はまちまちで、顔に見えたのは偶然の産物。半ば冗談だったが……」。

 同課は毎年7月、県管理の十王ダム(日立市)と飯田ダム(笠間市)の無料見学会を実施。約1千人が訪れる人気があったが、コロナ禍の今年は規模を縮小した。コロナ後の地域活性化が課題となる中、普段は立ち入れないダムや橋などを見学する「インフラツーリズム」として、「ピカチュウのダム」もツアーに加えて再スタートする案が浮上した。

ダムが人気のインフラツーリズム

 インフラツーリズムは土木施設…

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