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 国と沖縄県のマングース防除事業で沖縄本島北部の個体数が減り、ヤンバルクイナなどの希少種の生息域が回復している。環境省と県が2019年度に捕獲したマングースは39匹。前年度より10匹多いが、最も多かった07年度(619匹)の約16分の1に減った。防除が進んだことでこの地域にいるマングースの数が減ったためとみられる。環境省沖縄奄美自然環境事務所と県自然保護課がまとめた。

 大宜味村塩屋から東村の福地ダムにかけての「SFライン」以北のエリアで防除を実施。19年度、わなにかかったのは35匹で、探索犬と調教師によるパトロールで4匹を捕獲した。環境省と県から計34人の「やんばるマングースバスターズ」が参加した。

 同事務所は「北部地域におけるマングースの個体数と分布域は順調に縮減している」と分析。26年度までにSFライン以北から「完全排除」を目指している。

 防除対策が進み、マングースや野猫などに捕食されてきたヤンバルクイナやオキナワトゲネズミなど希少種や在来種の生息域の拡大にもつながっている。

 同事務所によると、ヤンバルクイナは18年度までの調査で東村側の生息域が回復。19年度は大宜味村側の大保ダム側から国頭村との境でも確認された。「マングースなどの外来哺乳類の排除が進むことで、大宜味村の西側などへも生息域が回復していくことが期待される」としている。

 マングースは特定外来生物に指定されている。1910年(明治43年)にガンジス川河口から17匹がハブの駆除を目的に那覇市に持ち込まれたという。本島南部に定着して以降、生息エリアを拡大。90年代にはSFラインより北へ侵入したとみられる。

 希少な生物が多いやんばる地域でのマングースによる捕食被害をなくそうと、県は2000年度から防除事業を続けている。(沖縄タイムス)

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