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 5年に1度の総選挙を8日に控えたミャンマーで、少数派イスラム教徒ロヒンギャが蚊帳の外に置かれている。アウンサンスーチー国家顧問が率いる与党・国民民主連盟(NLD)を含め、大多数の政党はロヒンギャ問題に触れず、争点にもなっていない。根強く残る差別意識のもと、迫害から逃れて隣国バングラデシュで暮らす約70万人の難民は帰還への希望を見いだせずにいる。

 「長い間虐げられてきた。選挙に何を期待しろというのか」。バングラデシュ南東部コックスバザールの難民キャンプ。4人の子を抱えるアシフさん(38)は、故郷で目の当たりにした焼き打ちなどへの不安がぬぐえず、ミャンマーに戻れない。不衛生な環境で新型コロナウイルスの感染拡大にもおびえ、「いつまでこんな暮らしを続けなければいけないのか」と嘆く。

 2017年8月、ミャンマー西部のラカイン州に住む大勢のロヒンギャが国境を越え、バングラデシュに逃げ込んだ。国軍は、先に攻撃を仕掛けてきたロヒンギャの武装勢力を掃討するための作戦だったと説明している。だが、難民となったロヒンギャの多くが、家族が殺され、家を焼かれたなどと証言した。

 ミャンマー、バングラデシュ両政府は18年にロヒンギャの帰還を進めることで合意したが、帰っても安全が保障されないとして、希望する者は現れない。

根強く残る差別も

 この問題でミャンマー政府は、…

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